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Scene1-1
オープニング前のインスタレーション。古代日本の宇宙論に従い、室内の五方(東西南北中)にそれぞれの方位に関連する調律で調弦された箏が設置されている。床の上には航海地図を置き、各方位の壁には近藤愛助氏撮影の写真を投影した。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene1-2
南の方位。投影されている写真は、第二次世界大戦時に日系人が収容されていたトパーズ戦争移住センター(通称トパーズ)の跡地に生えていた木。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene1-3
オープニングのシーン。20世紀はアメリカ軍、19世紀は北軍、そして18世紀はスペインからの入植者によって基地として使われていた会場の歴史を、先住民たちがその地で暮らしていた時代まで遡り、8世紀の日本の平安京に飛ぶ。観客は自分の声を出して五方の和音を聴きながら、現在のサンフランシスコの音に繋げる。中央の箏は日景晶子氏の演奏。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene2-1
西の方位に向かって屋外に移動。ファイヤーハウスの目の前の海側に箏を設置する。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene2-2
日景氏が演奏する箏と一緒に、土居由理子著『タアロア号 南太平洋をゆく』の一節を、日本語(土居由理子)と英語(樅山)で朗読。星や太陽の位置を六分儀で測り、航海地図を読み込みながら太平洋を航海した土居氏による冒険記。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene2-3
海上で1ヶ月以上暮らすことによってどのように聴覚が変わっていったのかを土居氏が語り、海の真ん中で聴こえるかもしれないサウンドスケープを観客と一緒に想像し、声で立ち上がらせる。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene3-1
箏を携えて南の方位に移動。ファイヤーハウス脇のコンクリートの壁に箏を立てかける。
(Photo by Aisuke Kondo)
(Photo by Aisuke Kondo)
Scene3-2
近藤氏が、自身の曽祖父が収容されていたトパーズの石を一つずつ地面に置いていく。観客は、近藤氏と一緒に、彼の曽祖父がアメリカに上陸した年から一年ずつ数え上げていくが、1942年から1946年の間は無言のまま石が置かれていく。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene3-3
観客と沈黙を共有する中、箏だけがミュートされた音で、時間を数え続けていく。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene4-1
東の方位となる会場の裏には、9500万年前の岩が残っている。何度も埋め立てられて拡大してきたサンフランシスコにおいて、その元の地形を留める大変貴重な場所。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene4-2
種の専門家であるKoa Weaver佳奈氏が、その地に生えている土着の植物を紹介し、2世代を超える種の旅を詩に詠う。
(Photo by Aisuke Kondo)
(Photo by Aisuke Kondo)
Scene4-3
種が土の中で根を伸ばし、空に向かって枝を伸ばす際に聴いているかもしれないサウンドスケープを、声と楽器で観客と一緒に作る。
(Photo by Aisuke Kondo)
(Photo by Aisuke Kondo)
Scene5-1
北の方角に移動。目の前は、アルカトラズ島と、アジア系移民が拘留されていた移民局があったエンジェル島。様々な背景の人々が海を渡ってきただけでなく、サンフランシスコ湾は海洋生物や渡り鳥たちの重要な移動ルートにも位置する。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene5-2
2012年にアルカトラズ島で発見されたシロカツオドリは、大西洋の渡り鳥。温暖化によって北極の氷が溶けたため、たった一羽でアメリカ大陸の北を横切り、太平洋にたどり着いた。それ以来サンフランシスコ周辺に住み着き、毎年春になると周りの海鳥たちに求愛の踊りとともに歌い掛ける。何かを伝える音があったとしても、その意味を聴き取れる存在が誰もいないような世界を想像する。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene5-3
観客一人一人に、自分の人生において体験したことがあり、これから生まれてくる命にも経験して欲しいと思うような大切な音を一つ心に思い浮かべてもらい、自分の中で聴いてもらった。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
Scene6-1
屋内に戻り、各方位の調律に、これまでの旅の音が重ねられる。
(Photo by Aisuke Kondo)
(Photo by Aisuke Kondo)
Scene6-2
観客は思い思いの場所に座り、耳を傾ける。
(Photo by Aisuke Kondo)
(Photo by Aisuke Kondo)
Scene6-3
壁の投影は、水の写真(近藤愛助撮影)に変わっている。
(Photo by Miwa Kaneko)
(Photo by Miwa Kaneko)
© Tomoko Momiyama
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