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Where Little Foot Sleeps_excerptTomoko Momiyama
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リトルフットの足
南アフリカで出会った動物達
2014年、南アフリカでのリサーチを通して印象深かったことの一つが、人類はその存在のまさに90%を狩猟採集民として生きてきた、という考古学者の言葉です。農耕をするようになって初めて、所有という概念が生まれ、階級が生まれ、命は平等でなくなった、と。
つい200年前まで、アフリカではみんな狩猟採集をして生きていて、その子孫として今でも狩猟採集の生活を続けているのがカラハリ砂漠のサン族です。サンの人々は、何日もかけて命懸けで一頭の動物を追いかけて、その狩った動物の魂を自分に憑依させて宇宙と対話し、病気を治癒します。そのサンのトランス・ダンスが、ふと、南アフリカのあとに訪ねた岩手県の鹿子踊と繫がりました。
大槌の臼澤鹿子踊には剣を持った人間と鹿が共に踊る場面があるのですが、それが意味することについて、私の鹿子踊の師匠はこう言っていました。どちらかがどちらかを殺そうとしているのではなく、ヒトと動物がお互いの領域を尊重して、その境界線上でともに遊んでいるのだ、と。先代のその考えはとてもユートピア的だけれども、自分もやはりそう信じたい、と。
原始の人々が自らの環境と真摯に対峙して生き延びてきた記憶のかけらが、大陸と海を超えて伝わり、今も、日本の東北の芸能に生きているのかもしれない、と想像しながら作曲したのが《リトルフットの墓》です。
臼澤鹿子踊
両国門天ホールでの初演の様子
© Tomoko Momiyama
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